日本では起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)という名前で呼ばれている私たちの病気ですが、海外、とくにアメリカでは、「起立不耐症(OI:Orthostatic Intolerance)」と呼ばれているそうです。
日本でも小児科以外の診療科では起立不耐症という言葉が使われることもあり、小児領域では起立性調節障害、成人領域では起立不耐症という名称が使われているともいえるかもしれません。
また、海外の医学情報を見ると、OIは神経内科疾患として、自律神経障害のサブカテゴリーであるという見方が有力です。
自律神経障害は、日本では自律神経失調症というように、かなり漠然とした捉え方が世間的に認識されていますが、自律神経もまた歴とした身体にとって重要な神経のひとつであり、それ自体に構造や複雑な生理学があります。
(自律神経障害については、ぜひPOTS and D Japanさまのサイトをご覧ください。)
これから起立性調節障害がさらに研究されていく中で、注目するべきなのは「自律神経に異常がある」という点ではなく、「自律神経の”どこに”異常があるのか?」ということかもしれません。
今後とも国内外の研究に注目していきたいと思います。